3連休の暇な土曜日・・・・
映画を見に行こうと新宿へ、相変わらず人が多い。
この人たちは何を考えているんだろう。笑っているが本当に楽しいのだろうか。一時間ぐらい人間観察。こういうとき、サングラスは便利だ。
ココ(=新宿)にいる人は就職しているのだろうか。明らかに僕よりふけている人が茶パツで歩いている。多分、「フリーター」なんだろう。
僕は去年まで就職はしたい人がすればよいと思っていた。昔は就職して、給料をもらわねば生きてゆくことができない。しかし、今はアルバイトで生活は最低限で生きていける。だからフリーターはいいと思っていた。そんな余裕や自信がなかった僕は羨ましいとも思った。
通信社でアルバイトしていた去年、記者の人と国会から帰る途中、一人の少年が歌っていた。僕たちは立ち止まって、それを聞いていた。ココは永田町。なぜ永田町なんかで歌っていたのか不思議だった。多分、警備員に見つかればとめられただろう。
その歌はオリジナルで、政治を風刺していた。記者さんは彼と話をしようとご飯に誘った。
 彼はフリーターの30歳。独身。4年次、彼は就職活動を一切しなかった。卒業後はアルバイトをし、お金がたまれば海外に旅行に行った。就職したくなったら、そのときすればいいと思っていたそうだ。そして、27歳のころから就職活動をしているそうだ。
彼は自分の大学を卑下していた。自分の大学では絶対に安定会社には入れない。年金も僕らの時代は損する時代だ。そう考えると就職する理由はない。だからフリーターを選んだそうだ。でも今は後悔していた。なにせ、就職が出来ない。職歴の欄が書けないから面接でも空白の期間の説明に四苦八苦しているのだ。卒業は失敗だったと彼は言った。留年してでも新卒採用にこだわるべきだったと。
結局、今の日本のシステムはフリーターなんて認められていないのだ。でもそれがわかったときは年齢的にすでに遅いのだ。だから彼は永田町で政治家がもっと生活者の方にたってくれと歌っていた。フリーターは意味が無い。テレビ局も新聞社もそのことを言ってくれと。
「どうなるんでしょうか、僕達は」と彼が聞いてきた質問に僕も記者さんも答えられなかった。
帰りの電車の中で「多分、フリーターを占める割合が一番多いのが君たち20代だろう。彼らは分かっているのだろうか。結局は自分の首をしめていることを。」と記者の人は僕に言った。
・・・・なんか、思い出してしまった。
そして、映画を見に行った・・・。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索